マッターホルンがドバイW杯の前哨戦を圧勝

松田 隆
@東京 Tokyo
マッターホルン(牡5、S・ビン・ガデイヤー厩舎)が3月7日に行われたG1アルマクトゥームチャレンジRⅢ(メイダン、ダート2000m)を制し、本番の有力候補に浮上した。後方から追い上げたミリタリーロー(騸5、M・アルメイリ厩舎)が2着を確保。
■逃げて2着に5馬身半差の圧勝劇

マッターホルン圧勝を伝えるThe National電子版
3番枠から先手を取ったマッターホルンは徐々に後続との差を広げ、4角では3馬身ほど離した。直線でも末脚は衰えず2着に5馬身1/2差をつける圧勝劇で、G1初制覇を達成した。
英ブックメーカーで単勝1番人気に推されていたミリタリーローは8頭立ての7番手を進み、直線で追い上げて2着確保が精一杯だった。
■重賞2着5回のシルバーコレクター返上
勝ち馬は2008年のG1クイーンエリザベスⅡ世SとG1BCクラシックを制したレイヴンズパスの産駒。兄弟には2010年の愛G3カラCを制した半兄タクティック(父サドラーズウエルズ)、2019年の英G3クラシックトライアルを制した半弟バンコク(父オーストラリア)がいる。
デビューは3歳の10月と遅れたが、4戦目の2018年12月から5連勝。4歳時は英G2ハクスリーSなど重賞で2着5回と好走を続けた。今年2月にUAEに移籍し、前走2月13日のG3ファイアブレイクSではカペッツァーノの3着に入った。
この日は終始、先手を奪う積極的なレースでようやく重賞タイトルを手にした。ガデイヤー調教師は「長い距離が合っているし、積極的な競馬をするのはいつものこと。騎手もうまく乗ってくれた」と、中東の英字紙The Nationalに語っている。
バルザローナ騎手はこの日、ロクスリーでG2ドバイシティーオブゴールドも制しており、3月28日のドバイワールドカップデーに向けて明るい展望が開ける1日となった。