大迷惑の官邸前集会 九条の会に聞いた

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 特措法に基づく緊急事態宣言が発出されているにも関わらず、4月9日、官邸前に主催者発表で160名が集まり同宣言への抗議集会が開かれた。この時期、感染拡大のおそれがある大規模な集会を行う身勝手な行動に国民の批判が集まることが予想される。主催者に直接問いただした。「今やらなくていいじゃないですか」。

■主催は7団体 なぜ答えられない

菱山南帆子氏のツイッターから

 集会は「許すな!憲法改悪・市民連絡会」に電話で確認したところによると、同団体を含む7団体が主催したという。レイバーネットというサイトにこの集会の報告が掲載されており、そこでは「マイクは一人ずつ消毒、参加者同士2メートル間隔で開けるように何度もアナウンスしたので、随分と長い参加者の列になりました。今日行ったこの行動はとても重要でした」と書かれている。

 主催者たちも新型コロナウイルスの感染拡大については気を遣ったことをアピールしているが、そう思うのなら、この時期の開催をやめるべき。どんなに間隔をとっても、集会を実施するより実施しない方が感染リスクは低くなるのは子供でも分かる。

 彼らがどんな集会を開き、どのような主張をするのも自由。それは表現の自由、集会の自由(憲法21条1項)で保障された権利である。しかし、この時期にやらなければならない理由がないなら、収束してからやればいい。表現の自由、集会の自由を認めないのではなく「今はやめろ」という話である。

 ちなみに憲法12条は「この憲法が国民に保障する自由及び権利は…(中略)…国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」とある。明らかに公共の福祉に反している集会を開く団体は、本当に憲法を守る気持ちがあるのか疑問である。

■妄想に基づく主張をする自由

 この集会を報告する菱山南帆子氏(同連絡会事務局次長)のツイートによると、以下の点が集会で主張されたようである。

①緊急事態宣言は基本的人権の重大な侵害のおそれと、新型コロナウイルス対策に重要な問題を含み異議を申し立てる

②緊急事態対策に名を借りて自己の政治的野心のためにする首相の改憲推進発言は許されない

 特に言うべき言葉はないが(妄想に基づく主張をする権利も保障されています)とだけ申し上げておこう。

■「松田さんはどちらの方なんですか?」

 以上の点についてどう考えているのか、まずは「許すな!憲法改悪・市民連絡会」に電話をしたが、「他の主催6団体を教えてくれ」と言った途端に「言えません」と言って電話を切られた。集会の届け出に正確に団体名が書かれていないなど、やましい事情があるのかもしれない。

 そこで、集会に参加していた小森陽一氏が事務局長を務める「九条の会」に電話で問い合わせた。年配の女性の担当者と思われる方が対応してくれた。

松田:集会の主催は「許すな!憲法改悪・市民連絡会」を含む7団体だったそうですが、え…と、クジョウの会? キュウジョウの会?

九条の会:キュウジョウ、憲法9条のキュウジョウ、九条の会です。

松田:ああ、そうですか。九条の会の事務局長さん(小森陽一氏)が参加されていたので、そちらも主催されたのかなと思いまして。

九条の会:主催はどうなんでしょうか…。ごめんなさい。松田さんはどちらの方なんですか?

松田:僕は東京都に住んでますけど。

九条の会:そうですか。どこの主催かということですか?

松田:まあ、どこが主催でもいいんですけども。教えていただきたいことがあって電話をしました。

九条の会:私に分かるかどうか、分かりませんが。

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2ページ目へ続く】

    "大迷惑の官邸前集会 九条の会に聞いた"に2件のコメントがあります

    1. 野崎 より:

      これには頭に来ましたね。

      この状況において決行することで注目を浴びる、という発想もあるのでしょうが、
      彼ら左翼の中に共通して政治権力は悪(安部独裁)いう意識があるのでしょう。
      今開催することでの面当て的な意味と、それ故今開催することによる連帯意識の強化と維持目的もあると思います。

      >朝日デジタル
      20204月5日

      >中国から世界に飛び火した、新型コロナウイルスの脅威。各国政府がロックダウン(都市封鎖)などの強硬措置に踏み出すなか、欧米の政治思想に詳しい仲正昌樹さんは、歴史上における感染症と政治権力との「密接な関係」に着目する。国家による市民の「管理」や「隔離」、危機対応と民主主義のジレンマを、私たちはどう受けとめるべきか。
      ⇓⇓⇓

      仲正氏に対しては飯山陽氏の以下のコメントにつきる。

      >金沢大教授の仲正昌樹氏は「緊急事態宣言=強権=悪」と捉え、それは民主主義とは相容れない、権力に無批判に従うな、という自分の政治的主張を語るためにランダムに思想家の言を引用しているだけであり、研究者の名を語る政治活動家の典型という印象を受けた。
      ⇓⇓⇓

      彼らは民主主義を守るようでいて実は無視する。
      それはこの状況において集会を決行したことが証明している。

      そしてそれは
      法を無視し活動する沖縄の左翼(含む本土の人間)経済産業省前を不要占拠し続けた反原発派に共通する。
      彼らはルールなど簡単に無視する。

      それどころか虚報を流布し破壊工作を行う。ダブルスタンダードはお手のものだ。

      民主主義、その中身が問題だと、中身は自分たちの主義主張、価値観しか認めない。
      近代国家を構成する価値観を認めない。民主主義を破壊する。

      アメリカのポリティカルコレクトネスの本質を見事に表したイラスト。
      手にこん棒を持ちラブ、ピースと書かれたデモ看板をもった集団が憎しみの形相で
      デモクラシーと書かれたデモ看板を持った一人を追いかけている。

      彼らはルールを無視しつつ、自分たちの意に染まない者達を排除して行く。
      ヘイトスピーチ法案に賛同する彼らの主張がその証左だ。

      飛躍しすぎではないと思っています。

      御返信は不要で

      1. 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵 より:

        >>野崎様

         こうした国家の緊急事態にあっては、私権の制限は必要になります。ところが試験が何よりも優先すると考える人たちは、緊急事態で自分が被害を受けるまで、その必要性に気付かないのでしょう。

         自由には責任が伴うという、大原則を理解できていない人がいかに多いか。

         自由の思想が生まれたフランス、自由の代名詞と言っていい米国が緊急時に自由をどう制約しているかをよく見ないといけません。集会を開いた人たちはそうした自分に都合が悪いことには目を閉じてしまいます。

         彼らこそ、自由の敵であると僕は思っています。

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