免職教師の叫び(6)疑惑の交際写真

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 中学時代の教師に性的な暴力を受けていたとする写真家の石田郁子氏だが、その証拠写真に疑惑が浮上した。フジテレビの取材を受けた際に提供した写真は高校3年生の頃、中学の教師の鈴木浩氏(仮名)と撮影したものとされているが、その時期、2人は会っていないことを鈴木氏は強調している。

■フジテレビのサイトに掲載「高校3年の頃」の写真

写真①石田氏が高3の頃に撮影とされる(FNNプライムオンラインから)

 石田郁子氏は中学3年だった1993年3月から大学1年の1997年7月まで、鈴木浩氏から性的暴力を受けていたとし、その当時は交際と思っていたとしている。2019年2月に鈴木氏を提訴した頃から実名で取材を受けるようになり、各メディアで取り上げられるようになった。

 フジテレビからも取材を受け、2020年10月1日に「性暴力を受けた少女は『交際』と信じた 教師のわいせつはなぜ裁かれなかったか」というタイトルでFNNプライムオンラインに記事が掲載された。そこへ石田氏は写真を提供している。それが写真①である。

 今でもフジテレビのサイトで見ることができる。絵解きには「『教師と交際している』そう思っていた石田さんが教師と撮った写真(高校3年生の頃)」とある。石田氏の高校3年の時といえば1995年4月~1996年3月。半袖を着用しているから、北海道の気候を考えれば1995年夏と言っていい。ただし、「高校3年の頃」というのは石田氏の自己申告に過ぎず、実際に1995年夏に撮影された証拠はない。

 この写真は石田氏が言うように本当に高校3年の時のものなのか。それは「高校時代は交際だと思っていた」と主張する事実の信用性に関わる。

■高校3年の時に撮影されていない

 中学時代から交際と思っていたという石田氏だが、そう思い込んでいたという5年余の期間、鈴木氏と一緒に写った写真はほとんど表に出てこない。交際と思うような関係であれば写真は撮影するはずで、それが1枚も出てこないのでは(全ては石田氏のつくりごとではないか)と疑う者が出てきても不思議はない。

 そこへ出てきた高校3年の頃だという写真。しかし、この写真が高校3年の時に撮影されたものではないことは明らかである。実は石田氏は高校3年の時、1年ほど鈴木氏と会うのをやめている。鈴木氏は言う。「高3の時に(石田氏から)『親のこととか悩んでいるけど、勉強するから先生にも連絡しない』と言われました。半年とか8か月とか長期間、プツッと連絡が途絶えました。次に連絡が来たのは、大学入学後です。入学式が終わって北大が…という話をしていましたから」。

 この1年近いブランクについて、石田氏は裁判を通じて言及していない。しかし、精神科外来での診療経過記録の中でそれを認めているという噂もある。あくまでも噂に過ぎないが、診療経過記録は閲覧禁止となっており、今となってはその真偽を第三者は直接、確認することはできない。

 その点の真偽を鈴木氏に問い合わせると「閲覧禁止になっている資料の内容に触れることを、オフレコではない取材に対して申し上げることはできません。精神科外来で、石田が高3の時に私に会っていないと言っているかどうかはノーコメントです。私からは何も言えません。ノーコメントです」と慎重な言い回しをする。

 鈴木氏によると2021年2月3日、石田氏の弁護士から鈴木氏の弁護士に電話で「石田の診療記録をマスコミに渡さないでほしい」と連絡が入り、翌日には鈴木氏の電話にも相手の弁護士の事務所から着信があったという。その後、3月17日に東京地裁は診療経過記録の閲覧制限を決定している。

 診療経過記録は鈴木氏との関係でPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったことを証明するための証拠であるから、提出しなければ裁判にならない。一方、写真①も、高校3年の頃に石田氏が交際をしていたと誤認していたことを示す重要な資料。それを提出しない理由が、石田氏サイドにあるのだろうか。

 一方、FNNプライムオンライン上の記事は、診療経過記録について一切、触れず、高3の頃という写真①が掲載されている。

 診療経過記録と写真①が同時に出ていないのは単なる偶然なのか。自ずと答えは出ているように思える。

■会う時はいつも制服 高校生だった石田氏

写真②高2の頃の石田氏(FNNプライムオンラインから)

 もっとも、写真①は高校3年の「頃」であって、もしかしたら高校2年の時、あるいは大学1年の時かもしれないとして、証拠として裁判所に提出することは可能と考えることはできないか。しかし、高校2年時の写真(写真②)は、表情からして写真①よりかなり幼く感じるというのが1つの理由であろう。また、前髪の処理が大きく異なり同時期の写真とは思えないということもあったのかもしれない。

 また、大学生としなかったのは、大学1年の女性が「交際と思っていたが性暴力に遭っていた」として2人が一緒に写った写真を出したところで「大学生なら、もう判断力はあるはず」と裁判所の判断に影響するのを恐れたのかもしれない。要は判断力が十分ではなかった時期に、交際と思っていたのに性暴力に遭っていたと主張しているのだから、中学・高校時代に交際していることを示せる写真が必要なのであろう。

 この点、鈴木氏は「高校生の頃に校内で家庭のことや進路のことで相談に乗っただけです。年に数回、電話がかかってきて、ファミレスで会って話を聞いただけです。いつも彼女は制服でした」と説明する。学校帰りに会って相談するだけの関係だけに、高校時代に交際しているような写真はそもそも存在しない。実際に交際したのは石田氏が大学2年の6月か7月からおよそ1年であるから、高校時代の写真を出せるはずがないというのが鈴木氏の主張である。

■被害はもっぱら証言のみの石田氏

 被害を主張する石田氏だが、もっぱら証言のみで物証(写真等)が出てこないことは、間接的に鈴木氏の主張の正しさを証明することになっていると言っていい。

 そうした状況で出てきた写真①だが、撮影時期だけではなく、写真そのものが虚構に満ちたものである。撮影をしたのが高校3年の時ではないとしたら、一体、いつ撮影されたものなのか。なぜ、鈴木氏と思われる人物がおかしなポーズをとっているのか。その点は次回に。

第7回へ続く)

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"免職教師の叫び(6)疑惑の交際写真"に6件のコメントがあります

  1. 名無しの子 より:

    もう、本当に変な人としか言いようがありませんね。
    鈴木先生の話の方が、石田氏より、筋が通っていると、私は思っています。でも、もしも仮に石田氏の話が真実だとしても、私は、それでも石田氏を、変な人としか思えません。
    私は大学生くらいまで、性行為というものを、受け入れられませんでした。キスぐらいまでならまだしも、それ以上は無理でした。特に口腔性交というものを知った時「一体、なんのために、そんな汚いことをするんだ」と吐きそうになりました(前回の記事に、鈴木先生と、16歳の石田氏が山の上で口腔性交したと書いてありましたね)
    私がもし高校の頃、鈴木先生と交際していると信じていたとしても、口腔性交は絶対にできません。ましてや普通の性交もしてないのに、絶対に無理です。人それぞれかもしれませんが、刃物で脅されたりしない限り、16歳の女子が「交際していると勘違いして」しますか?するとしたら、よほどの積極的な人でしょう。性被害とかそんなものでは、全く違うと思います。
    また妄想だとしたら(私は妄想だと思ってますが)、ものすごい妄想を作り出しますね。もっとロマンチックなこと、考えませんか。伊藤詩織氏の著書ブラックボックスも、私は妄想本だと思っていますが、あれも「パンツお土産」だの「乳首から血」だの、ものすごい妄想ですね。はっきり言って、この二人は、バイオレンスな性行為が好きなのかと思います。頭の中、それでいっぱいなのかも。私から見たら、ある意味、アブノーマルですね。
    とにかく、石田氏も、伊藤詩織氏も、同じ女性として、全く共感できません!私から見たら、異次元の世界の人です!鈴木先生と山口氏に、心から同情します。
    追伸 松田さん、引っ張りますねー。早く、鈴木先生の写真のポーズのこと、教えてくださいよー。気になって眠れませんよー笑。

    1. 名無しの子 より:

      何度もすいません。伊藤詩織氏の「ポリアモリー(フリーセックス)、あれも強烈ですね。伊藤氏も石田氏も「顔出し、名前出し」で売ってますが、決して「勇気ある女性」というのではなくて「恥が無い」というだけだと思います。だって二人とも、カルテなどの重要な証拠は閲覧制限してますし。私がもし本当に、彼女達のような目にあったとしたら、顔出し名前出しするくらいなら、重要証拠のほとんどに閲覧制限かけたりはしません。顔を出すほどの恥ずかしさに比べたら、そんなもの大したことありませんものね。
      やっぱり、二人は、私から見たら「エイリアン」です。別の次元どころか、別の星からやって来た方々のようですね。

    2. 月の桂 より:

      名無しの子 様

      こんにちは。
      この石田氏と伊藤詩織氏は、恐ろしいほど似ていますよね。似た者同士?
      お二人、お会いになったら竹馬の友のように仲良しになれると思います。
      伊藤氏の影響を受けて、石田氏まで妄想本を出版したら、それはそれで大変ですが…(>_<)

      1. 名無しの子 より:

        月の桂さま
        返信ありがとうございます。石田氏と伊藤氏は、性格行動もさることながら、その支援者達も似ているようです。多分、このあとの松田さんの記事にも出てくると思いますので、詳しくは申しませんが(私も、引っ張るなあ笑)。こういった、メンヘラ女性を利用したがる輩が、たくさんいるということですね。恐ろしい‼️

  2. 月の桂 より:

    〉被害を主張する石田氏だが、もっぱら証言のみで物証(写真等)が出てこないことは、間接的に鈴木氏の主張の正しさを証明することになっていると言っていい。

    *****
    仰る通りだと思います。
    ああされた、こうされた、と言うだけで物証を示せないなら、被害者と認めることは難しい。それは「自称被害者」でしかない。
    物証を出せない(真の)被害者もおられるでしょうが、申告だけで被害があったと認めてしまったら、簡単に他人を犯罪者に出来ます。気に入らない人を陥れることも可能です。
    被害に遭われた方を大切にすることと、その方の言うことを全て真実と認めることは違うと思います。
    ***
    お返事は不要です。
    次回の記事をお待ちしています。

  3. 月の桂 より:

    おはようございます。

    鈴木氏(仮名)が入っている写真①ですが、元々は石田氏1人を撮ったものに、鈴木氏の写真を合成した加工写真ではないでしょうか。そうだとしたら、鈴木氏の変なポーズも不思議ではありません。運動会や文化祭等、生徒が教師を撮影するなど容易いことです。あるいは、学校行事の写真として撮られた1枚なのかもしれません。
    パソコンで写真を合成するなど簡単なことですし、写真館の加工技術の進化は目を見張るものがあります。
    さてさて、私の推理は当たっているでしょうか? 当たっていたら景品頂けます?(笑)

    鈴木氏と会う時は、制服姿だった石田氏。
    思春期の女性が、憧れの相手と会うのに、制服ばかり着るかな~。相手に良い印象を与えたいと考えるのが自然ではないでしょうか。
    好きな人に会うのに、その他大勢の象徴である制服は避けるような気がします。
    これは、石田氏にとって鈴木氏は交際相手ではなく「教師」だったからでしょう。

    鈴木氏に家庭の相談をしていたこともチェックポイントですね。思春期に親との間に葛藤が芽生えるのはよくあることですが、別記事にあった「母親の手紙」の存在が引っ掛かります。本当に母親に鈴木氏とのことを話していたなら、松田さんが仰るように手紙ではなく、学校に電話を入れるのが普通でしょう。
    母親は手紙を書いていないと思われますが、娘可愛さに味方になって偽りを話しているのでしょうか。それとも、娘には関心がない?
    また、石田氏は自己破産をしているようですが、そこに陥るまでの生活も気になるところです。これは、一般的な話ですが、買い物依存症で借金地獄に陥るケースもあります。

    いずれにせよ、石田氏が心に闇を抱えていることは間違いないように思えます。
    思春期に発症する心の病もあります。
    石田氏がそうだと決めつけるつもりは毛頭ありませんが、この人の尋常ではない思考傾向を考えると、その可能性もあるとして見た方が理解しやすいですね。

    ***
    お返事は不要です。
    次回記事をお待ちしています。

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