免職教師の叫び(17)馬脚を露わすダート道
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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オコタンペ湖の展望台の写真の提供を申し出てきた人物(X氏)は、石田郁子氏本人である可能性が高くなった。同氏から送られたメールを鈴木浩氏(仮名)に見せたところ、石田氏本人でなければ知り得ないと思われる情報、石田氏がよく使う表現、石田氏のこれまでの主張がほぼそのままであったことが判明した。
■4296文字の疑問点指摘メール
中学時代から教師の鈴木浩氏(仮名)に性的暴力を受けていたとする写真家の石田氏がフジテレビに対して提出した高校3年の頃にオコタンペ湖(千歳市)の展望台で撮影したと思われる写真に関し、名前、職業、年齢はもちろん、性別すら明らかにしないX氏から、1997年の夏前の特定の日に撮影したとする写真を持っているという情報提供があり、実際に写真をメールで受け取った。
2週間ほどやりとりを続けた中で、X氏が写真の日付の証拠を示さないことや、事件の重要な鍵を握る共通の友人・松永なおみ氏(仮名)の証言の詳細を聞き出そうとするなど不審な点が多かったために交渉を打ち切り、2度と連絡しないように通告したことは前回の連載(16)情報提供装い偽装工作かで明らかにしている。
やりとりを続ける中、X氏は石田郁子氏が有利になるように記事を書かせたいという方向は見えていた。特に不自然だったのは、こちらから鈴木氏に疑問を感じる点があれば指摘してほしいと書いた時に、長文の返信が届けられたことである。疑問点を指摘する部分以外を含め全4296文字、原稿用紙11枚という膨大な量であった。
単なる情報提供者が鈴木氏への疑問点を延々と書き連ねてくることは考えにくい。他の情報も含め、石田氏かその周辺からの情報提供の疑いがあり利害関係が対立する一方からの情報提供は真実の追求を危うくするものであるため、確認作業を行うこととした。
書き手としての信義則に従い鈴木氏に対しては、X氏とのやり取りについては情報提供があった事実のみを伝え、それ以外は伝えていなかった。しかし、上記の事情から情報の真偽を確かめる方法の1つとして、7日夜に鈴木氏に対しX氏からのメールをコピー&ペーストして送り、判断を求めた。
なお、X氏に対して「断りなくメール内容と写真を公開しない」と約束しているため、メール内容の全面公開はしない。ただし、約束はあくまでもX氏が客観的な第三者という前提で交わしたものであり、その点に重大な疑義が生じた今、検証のために必要な最低限度の内容・表現は示すこととする。
■バイクツーリングでダート道疾走 なぜ知っている
これまで鈴木氏は一時期とはいえ交際し、その後、裁判で争い、執筆した記事に接し、さらに自身が6年前に会って直接話をしていることから、石田氏の文章や表現については熟知していると言っていい。
鈴木氏は「(メールを書いたのは)石田に間違いないと思います」と感想を口にした。その証拠として、真っ先に「バイクツーリングでダート道を走る?」という趣旨の記述があった点を挙げる。
「私がバイクツーリングでダート道を走ったことを知っているのは一緒に走った友人を除くと石田だけです。今は閉鎖されているオコタンペ湖から美笛に抜けるルート(道道78号)はダート道です。ここを走った話は付き合っていた頃はしています。そこをバイクやラリー自動車で駆け抜けることは私の当時の趣味みたいなもので、当然その話はしました。…ダート道を仲間と夜中に駆け抜けるだけです。」と説明する。
この時点でメールはほぼ石田氏で間違いないものと思われる。そもそも鈴木氏が二輪車の免許を有している事実は当連載に登場しない。連載(12)CAN YOU CELEBRATE?で、ヘルメットをかぶった鈴木氏の写真に「1997年8月、愛車とともに」という絵解きをつけて掲載したのみである。そこからバイクツーリングでダート道を走るという、極めてコアな事情を言い当てることは考えにくい。
もう1点、見逃せないのは2人の関係性について言及した部分。X氏のメールでは鈴木氏が石田郁子氏をあまり構っていなかったり、別の女性と交際を並行させていたりした可能性を論じている。鈴木氏は石田氏と別れてから3か月~半年後、同僚の教師と交際を始めた。その同僚のアパートに石田氏が突然訪ねてきたという事情は連載(8)ホラー映画の如くで紹介した。
鈴木氏によれば2人の交際期間は全く重複していない。しかし、石田氏は交際の重複を疑っていたのである。石田氏が二股交際を疑っている事実は当連載にも出てこないし、報道にも出てこない。それが分かるのは、石田氏が鈴木氏を訴えた裁判の証拠、2015年に居酒屋で2人が会った際の会話を文章化した甲第4号証の2である。
そこで同僚の教師との交際について、石田氏は「私が大学2年(筆者註:実際は大学3年時)のときに、まあ、先生が●●さんとつきあい始めた。まあ、それは別に構わないんです、全然」と話し、その後、「全く事実のない(鈴木氏)」二股交際をしていたかのように責めている。
裁判資料を見なければ分からないこと、当事者しか知り得ないことを可能性として指摘する不自然さ。鈴木氏は「石田が私が二股をしていたと疑うようなことを言ったのは2015年に居酒屋で会った時です。それは甲第4号証の2に示されていますが、それ以外の所では全く話に出ていません。令和電子瓦版の連載でも石田と別れた3か月~半年後に交際が始まったと書かれています。X氏は何を根拠に二股の疑いを言うのでしょうか。もう答えは明らかでしょう」と言う。
■知っている山の名前を挙げただけなのか
表現にも石田氏特有のものが見られるという。鈴木氏が指摘するのは「札幌の人目を避けたから?」という表現。文中では(札幌で会っていると知り合いに見られてしまうかもしれないので、そのために少し離れた塩谷丸山に行ったのか)という趣旨で使用されている。
鈴木氏は「『札幌の人目を避ける』という言い方は、交際していた当時、石田がよく使っていました。『先生といると誰かに見られて冷やかされるから、札幌の人目を避けて』という感じで」とする。
そもそも「●●の人目を避ける」という言い方はあまり使用されない。その趣旨で使うなら「札幌だと人目が気になるから/人目に付くから」「札幌だと知り合いにばったり会うかもしれないから」といった言い方が一般的であるように思う。石田氏がよく使う一般的ではないフレーズを、石田氏とは無縁の情報提供者が使用するというのも、確率からすれば相当低いと思える。
鈴木氏は、山に関しての記述も疑問が残るという。X氏は札幌市民が登山をする際に一般的な山として藻岩山・砥石山・春香山を挙げているが、藻岩山を除く2つは一般的ではないとする。
「砥石山は札幌市民でもわかりません。山頂はあいまいで、展望も良くありません。行き帰りが不便で、親子連れはほとんど来ません。マウンテンバイクの連中が入り込んで遊ぶ程度でしょう。ただ、この山は私が一人で登ってアマチュア無線で利尻島と交信した話を石田にしています。春香山は小樽の山ですが、石田の住んでいた場所からすぐ近くです。札幌市民なら藻岩山、円山、三角山、八剣山が、メジャーで手頃な山です。一般的ではない砥石山や春香山を出したのは、石田が知っている山を言ったのだと思います」。
それ以外にも、石田氏と思われる部分は多く、「『つまびらか』は石田がよく話したり、書き込んだりするキーワードです。『美術教師としての実績?』のような体言止め、主従関係、未成熟な、支配欲、キラキラしている、お父さんの存在など、石田が使いたいキーワードが多く見られます」と説明する。そして「あれこれ細かいことを言うより、とにかく、このメールの文章が石田が書く文章そのもので、読んだ瞬間に『石田だな』と思いました」と言う。
■X氏に忠告
以上、指摘した点をもってX氏=石田郁子氏とまでは断言しないが、少なくとも真っ白ではないのは確かであろう。X氏が石田郁子氏なのか分からないが、どちらにせよ、真相解明を妨げるために情報提供を装って偽装工作をしてきたのであれば許し難い。
どのような目的か知らないが、見たことのないオコタンペ湖の展望台の写真を送ってきたお礼も含め、X氏に忠告しておこう。
真実を虚偽のヴェールで覆い隠すことなどできない。虚言を弄して得た果実は、その2倍、3倍の厄災となって我が身に降りかかる。人生はそういうものだ。
(第18回へ続く)
(第16回に戻る)
(第1回に戻る)
X氏の正体と目的が明らかになりましたね。
姑息な手段で保身を企てたわけか…なかなかいい根性していますね。
そんな幼稚なやり口で、法知識に長けたジャーナリストを騙せると思ったのでしょうか。
法律を学んだ人間は、不正を最も嫌います。
また、不正を見抜く力も持っています。
この事件の物証は、録音された2人の会話、鈴木氏(仮名)が石田氏の母親宛に出したとされる手紙、そしてこの偽造写真です。
秘密録音の真実を証明するのは難しいかもしれませんが、他の2点の不正を追及することが、鈴木氏の名誉回復への突破口になるような気がしてきました。
次回の記事を期待しています。
騒動を記事より確認していました。
まるでサスペンスホラー物語のようです。
争い事が起きた時、第三者と称した当事者、或いは当事者に近い人による情報操作は他の事例でもよく見られるものです。
Xの正体はまだ未確定ではありますが、私としても少なくとも第三者側の立ち位置とは言いづらいと感じました。
男女の問題では男に非があるとされがちですが性別に関係無く真実をもって解決されることを願うばかりです。
Xが石田氏と決まったわけではないと思いますが、もし石田氏とすると、
はっきり言って、あまり頭が良くない人ですね。長々とメールを送れば、バレることがわからないのでしょうか。
伊藤詩織氏にも新井しょうこ氏にも言えることですが、よくもまあ、あれだけ支離滅裂なことを、堂々と恥ずかしげもなく言えると。この三人にもし、尊敬できるところが一つでもあるとすれば、図太い神経ですかね。私にはとても無理ですから。
逆に言えば、もっともっと頭の良い女性ならば、誰にも気づかれずに、嘘を突き通す事ができるという事です。これは恐ろしい事ですね。この三人を参考にして、さらなる作戦を考えている女性もいるかもしれないという事です。殿方の皆さん、ご注意あれ。
ところで、伊藤詩織事件ですが、いよいよ9月に、控訴審の口頭弁論ですね。抽選で傍聴席が決まると思いますが、激しい争奪戦になるでしょうね。
ぜひとも、松田さんに口頭弁論を傍聴していただき、臨場感あふれる記事を、書いていただきたいと思います。松田さんが傍聴席の抽選をされること、そして当選されることを、私は祈っています。
X氏が石田氏であるならば、今まさに自分が物語の主人公だと酔っている、というところでしょうか。