週刊新潮 進むも退くも地獄の伊藤詩織氏報道
松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
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デイリー新潮はジャーナリストの伊藤詩織氏(31)が米「TIME」誌2020年版の「世界で最も影響力のある100人」に選出されたことを「快挙」と報じた。週刊新潮10月8日号掲載記事を紹介したものだが、伝統ある週刊誌の記事としては、何ともお粗末としか言いようがないものになっている。
■冒頭から”フルスロットル”の週刊新潮
問題の記事は「『伊藤詩織さん』が『TIME』の100人に選出 “逮捕もみ消し”は菅総理の側近で…」という見出しで、書き出しが「いくら闇に葬り去ろうとしても、世界は犯された罪を忘れない。そう思わせる快挙である。」というもの。冒頭から”フルスロットル”状態である。
記事内容は、TBS元ワシントン支局長の山口敬之氏に発付されていた準強姦容疑の逮捕状が当時の中村格(いたる)警視庁刑事部長によって「握りつぶされた」とし、それを受けて2017年5月に週刊新潮で伊藤詩織氏の告発という形で報じた経緯を記述。
この件に関して伊藤詩織氏本人だけでなく、三浦瑠麗氏、小林よしのり氏のコメントを掲載している。「これまでも、伊藤さんのような思いをした人たちはたくさんいて、…加害者が大手を振って社会的な立場を維持している状況に対して、臍(ほぞ)を噬(か)んで見ていることしかできなかった。」(三浦氏)、「伊藤さんが100人に選ばれたことは痛快です」(小林氏)というもの。最後はイタリアの劇作家の言葉を借り「汚名は刑罰になく、犯罪そのものにある」で締めている。
■新潮社は訴訟当事者 客観性は担保されているのか
この記事を読む際には、山口氏が新潮社に対して損害賠償を求める裁判が係争中であることを念頭に置く必要がある。新潮社は訴訟当事者であり、その点を明記せずに一般の記事の扱いをする時点でメディアに求められる公平公正、不偏不党の立場から離れている。客観性が担保されていない状況で書かれた記事は、プロパガンダと大差ない。
この種の記事を出すのであれば、文末にでも山口氏から損害賠償請求を受け、係争中であることを明記すべき。それを伊藤詩織氏が山口氏を提訴している事実だけを明らかにしているのだから、メディアとして最も大事な部分を蔑ろにしていると言っていい。
細かい点を見ると、伊藤詩織氏が山口氏に対する訴訟について「(一審は勝訴)」としている点も誤解を招く表現である。正確には「一部勝訴」。原告の請求額は1100万円であり、その一部の330万円の支払いが認められたに過ぎない。伊藤詩織氏は附帯控訴で敗訴部分の取り消しを求めているとされることが書かれておらず、新潮社に都合のいい事実だけが不正確な形で書かれている。
■逮捕は刑罰ではない 刑事訴訟法を読みなさい
逮捕状が執行されなかった件について「握りつぶされた」と表現しているが、そもそも被疑者の身柄拘束は「逃亡及び罪証隠滅のおそれを防止することにある」(最大判昭和45年9月16日)。逮捕後、48時間以内に検察官へ送致し(刑事訴訟法203条1項)、検察官による勾留請求(同204条1項、205条1項)、公訴提起(同247条、248条)と進むのが通常の手続きであり、起訴するかどうかは最終的に検察官が決定する。
こうした一連の刑事手続きの1つが逮捕であり、嫌疑に対して重要なのは起訴されるかどうか、裁判所によって有罪と認められるかどうかであって、逮捕されるかどうかではない。逮捕しなかったことをあたかも不正義であるかのように書くのは逮捕を刑罰とでも考えているからかもしれない。書いた記者には刑事訴訟法の条文を一読することをおすすめしたい。
山口氏は検察官によって不起訴とされ、さらに検察審査会は「不起訴相当」と判断した。そのような案件で逮捕することの方が人権侵害としてよほど問題である。検察審査会の出した結論を見れば逮捕状を執行しなかった判断は正当であり、捜査当局が容易に身柄拘束をしようとする風潮に一定の歯止めとなったものといえる。
ちなみに検察審査会を構成する検察審査員は、衆議院議員の選挙権を有する者の中からくじで選定された11人で組織される(検察審査会法4条)。つまり、八百屋のおじさん、サラリーマンの奥さんなど、一般の人であり(同5条、6条)、一般の国民の目線から見て、検察官の不起訴相当と判断されたことは忘れるべきではない。
■新潮社の引くに引けない事情
このような「らしくない」新潮社の報道は、この事件を最初に報じたメディアとして、引くに引けないという事情によるのかもしれない。最初から山口氏を攻撃するスタンスを取り続けており、方針転換をすれば、それまでの自分たちの報道が誤っていたことを認めることになってしまう。メディアにはよくある自縄自縛のパターン。その結果、伊藤詩織氏の弁護団の人権無視の言動も見ないフリをするしかないという状況になる(参照:伊藤詩織弁護団こそ名誉毀損ではないのか)。
東京高裁で山口氏が逆転勝訴となった場合、新潮社はどうするのか。そして、山口氏によって伊藤詩織氏は刑事告訴されており、民事の結果がそれに影響する可能性もある。
進むも地獄、退くも地獄。そんな構図に苦しむ新潮社の呻き声が聞こえてくるような最新記事である。
いつもありがとうございます。あなた様の記事は、いつも大変客観的で、納得のいくものですね。
偏向報道ばかりのメディアに、ウンザリしておりましたので、ホッとしました。
伊藤さんの著書には、明らかにありえない(西日のベルリン問題、検事の叔父など)事が書かれていました。先ごろの控訴審を傍聴した方によりますと、伊藤さんはご自分の著書を「事実を書いた」と断言しました。このことが、刑事裁判における、虚偽告訴罪の証拠となりうるのではないかと思います。
単なる男女関係のもつれが、政治やマスコミ、はたまた日本だけではなく、世界まで巻き込んでの大騒動になり、虚偽告訴罪が成立したら、伊藤さんはどう生きていくのか、新潮社はきちんと謝罪するのか、これからの行方をしっかり見届けたいと思います。
>>名無し子さん
コメントをありがとうございます。
本当にこの件でのメディアの扱いはひどいものです。松本サリン事件の河野氏の件から何も学んでいないのでは、と思わされます。
山口氏が高裁で逆転勝訴した時に、彼らがどういう報道をするか、よく見ておきたいと思います。
また、いらしてください。お待ちしています。
こんばんは
熱心な人がいるもので、問題のホテルの部屋を実際に検証し、トイレの構造、部屋の間取りなどからブラックボックスは虚偽であるとネットで公開している方がいることには驚きました。
伊藤氏は廊下には監視カメラは無い、としているが実際には設置されているとの指摘も、
しかし漠たる思いですがこれらの矛盾の指摘も(すでに指摘されている?)裁判には影響がないのではと感じます。
山口氏、伊藤氏の問題は単に両名の問題、その次元と捉えるより、いわゆる左翼、言うところのパヨクの画策として捉えている、その認識がネットには多く見られます。
それは今問題と成っている学術会議に関しても同じく、そしてマスコミを信用していない、ネット環境が生み出した世代的傾向、ああインターネットなかりせばの思い一入です。
伊藤氏の言論表現の自由を否定するその主張は自身でも問題化する可能性を認識していると見え、はすみとしこ氏、杉田水脈氏提訴における会見に伊藤氏は姿を見せなかった、山口氏の民事敗訴の会見には姿を現したにも関わらず、、
このことをヤフーコメントにコメントしたらすぐに100近い賛同を得ましたが、その後コメントはヤフーにより削除、ヨウツベでも同じく消された、、さらに消されたことをコメントしたら、そういうことだとの賛同を多数、わかっているのだな~と、
今や伊藤氏は自家撞着、新潮は 自縄自縛といったところでしょうか、
伊藤氏のTIME誌100人云々に祝辞を送った望月記者に山口氏を黒とするジャーナリスト?としての姿勢を公開質問したいです。
御返信は不要です。
>>野崎様
コメントをありがとうございます。
伊藤詩織氏のバックにはおかしな団体がついているのは感じます。訴訟濫発もそれが関係しているのではと思っています。
高裁の判決に注目しています。伊藤詩織氏は刑事告訴されていますから、その行方にも注目ですね。
ここまで、安倍ちゃんを擁護するのは珍しく魚拓し研究に使わせて頂きます。ありがとうございます。
>>日高強様
「安倍」という人は記事に一切出ていませんが。
日高強さんは法律を勉強したことあります? 一度、刑事訴訟法を読んでみてください。そうすれば記事の趣旨を少しは理解できるかもしれません。
ハンドボール宮崎大輔氏の処分保留釈放を踏まえると
山口氏も同じことになるのは目に見えているから取りやめにしたことを新潮社は踏まえない。
民事裁判でもお疲れ様メールを説明できないから、日産自動車不倫裁判みたになることがわかっているから、検察審査会を含めて相手にしなかった。
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/2400216/
https://lisanha1234.com/questionnaire-ito3/
書き忘れたから追加しますが、山口敬之氏に対する、倉山満・小林よしのり両氏の批判は、ロッキード田中角栄批判と瓜二つ。
日本刑事裁判史上最悪の汚点といわれる、ロッキード事件田中角栄裁判で、この裁判は、当時日本の刑法で司法取引がなく、それを裁判所が認め、それに対する田中角栄側の被告人反対尋問を認めない憲法37条2項の被告人反対尋問否定の憲法違反裁判。結局は、最高裁裁判所は、コーチャン証言を棄却する事実上の田中角栄無罪判決を出した。
当時の田中批判は、倫理を絶叫して被告人反対尋問認めないことを全く無視して批判するのみ。倉山・小林両氏の山口氏批判は、これと瓜二つ。石井一氏が、アメリカで裁判することを計画して、ウォーターゲート事件の主任弁護士が、被告人反対尋問を認めない裁判を異常でやりがいがあると言ってアメリカで裁判をやることに同意したが、田中氏が断って幻になったが、これを受け入れて入れば、大騒動なり倉山・小林両氏の山口氏批判は起きてなかった。
https://ameblo.jp/system45/entry-10251033192.html
https://www.sankei.com/premium/news/160720/prm1607200004-n7.html
https://www.sankei.com/premium/news/160723/prm1607230016-n2.html
https://www.youtube.com/watch?v=izWaBAAkhSg
こんばんは
ブランクボックスを刊行した文芸春秋社の責任は問われてしかるべきでしょう。
歴史ある出版社の見識が問われるどころか犯罪的行為です。
山口氏は刑事で不起訴となっている。 山口氏は無実である。
ブラックボックス上梓関し伊東詩織氏はこの事を外国人記者クラブ会見で問われた。
伊藤氏が自らと同じとするレイプ被害者キャサリン、ジェーン、フィッシャー氏の場合、レイプ犯の刑が確定して後に書籍化された。
キャサリン氏は書籍化までに心理を整えるに約13年の時を要したとしている。
日本外国特派員協会会長のKhaldon Azhari氏による質問。
山口氏の判決が確定してから(民事)レイプ被害の記者会見を行うべきとの質問に伊藤氏答えず、女性通訳を促し、女性通訳は後の質問がつまっており時間が無いとすり替え答えなかった。
動画がアップされている。
御返信は不要です。
山口氏の検察審査会での不起訴に対する伊藤側の記者会見で、
タクシードライバー、ホテルドアマンの話が述べられており、
週刊新潮の記事は虚偽であることは明白。
https://twitter.com/lisanha123/status/1331963797859311616
それだから、元産経新聞記者三枝玄太郎氏は、親友の記者が、この件を
記事にするために取材すると「所轄署の刑事課の暴走としか思えない」
そのため刑事部長が「公判維持できない。やめろ」と言ったことで
記事にするのを断念したことを白状した。
https://note.com/ueda_news24/n/n51df0b57c18a
https://twitter.com/SaigusaGentaro/status/1313627096523042816
>>トトロ様
貴重な情報をありがとうございます。
個人的に逮捕令状が発付されながら逮捕をしなかったのは、公判を維持できないという判断がどこかのレベルで働いたからだと思います。
それを陰謀論で語る人が多いようですが、ほとんどが出所不明の推測記事のように思えます。冷静な報道、判断が必要だと痛感させられます。
週刊新潮の虚偽が明確にされている記事を記載します。
https://note.com/tass/n/n79fdf9db450d
>>トトロ様
コメントをありがとうございます。返信が遅れて申し訳ございませんでした。
週刊新潮も、その後、伊藤詩織氏に関しては慎重になってきているようです。
週刊新潮タクシードライバー記事と検察審査会での書類が全く違います。
https://note.com/tass/n/ncd2d84e167d9
>>トトロ様
情報提供ありがとうございます。よく比較検討させていただきます。
これほどまでに話の内容が変わるのも珍しいです。冤罪事件の典型。
https://note.com/tass/n/n5fe4d271a3ff
>>トトロ様
コメントをありがとうございます。返信が遅れて申し訳ございません。
タクシーの運転手さんは確か検面調書にはなっていなかったように思います。最初からあまり期待されていないように感じます。
BBでブラから、山口氏のDNAが出たとあるけど、乳首から出血しているのであれば、
伊藤本人のDNAが出てなければ筋が通らいけど、BBではスルーしている!
https://note.com/n/n132ef819160a
打ち直します
https://note.com/tass/n/n132ef819160a
これを追加します。
https://note.com/tass/n/ncf6ca1061da9