阿部岳記者が訴訟で和解 反訴に怯えた?

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

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青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。
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 沖縄タイムスの阿部岳記者がジャーナリストの石井孝明氏に対して提起していた損害賠償請求訴訟で12月23日、和解が成立し、訴訟が終了した。石井氏による名誉毀損によって精神的苦痛を受けたことに対して賠償を求めるもので、阿部記者は訴訟の社会的意義を強調していたものの、1円も取ることができずに相手と和解する結末に。当サイトが指摘した反訴提起されるリスクを考えたのか、何とも後味の悪い結末となった。

■当サイトの阿部記者の評価との乖離

阿部岳記者(阿部岳Tube画面から)

 訴訟は昨年11月22日に阿部記者が那覇地裁に提起したもの。提訴に至った理由は、後に阿部記者が自身が自らのYouTubeチャンネルの番組内で明らかにしている(既に削除済み)。番組は2度ライブをしているが、1度目のライブで「石井氏はですね、私のツイッター上で『政治活動』とかですね、…あるいは『デマを言っている』とかですね、そういったことを私にずっと、執拗に言っていて…」としている(参照・阿部岳記者が提訴 自らの首に突き刺さる刃か)。

 その訴訟が和解で終了したことは石井氏が自らのツイッターで明らかにした。それによると、石井氏が自身のツイッターに謝罪文を3日間、掲載するが賠償金は支払われないこととなったという。

 石井氏は7項目について「事実に反する内容であったことを認め」、謝罪している。主な内容は以下。

1 阿部氏が、「沖縄慰霊の日」での自衛官による慰霊活動に対して行った取材活動が人倫に反する政治活動であるという内容

2 阿部氏が極めて質の低い記者であるという内容

4 阿部氏が取材と称して政治活動を行うだけで記事を書いていないという内容

6 阿部氏が記者ではないという事実や阿部氏の属する会社が死亡広告で経営をしているという内容

 ここで注意したいのは、石井氏が事実ではないと認めたというのは、あくまでも同氏の主観に過ぎない点。たとえば、1であれば、阿部氏の当該取材活動が人倫に反する政治活動ではないという事実が客観的事実として認められたということとはイコールではない点に注意する必要がある。

 2についても、当サイトでは阿部記者の不勉強さなどを度々指摘している(参照・沖縄タイムス阿部岳記者のコラム 不勉強と思い込みに唖然沖タイ阿部岳記者「僕をブロックするな」 問われる記者としての資質 など)。その点、石井氏が(その真意は分からないが)認めた事実と、松田の阿部記者への評価には乖離があることは否めない。

■反訴提起されるリスクを考慮か

 本件訴訟について最も気になるのは、和解が成立したという事実である。そもそも原告の阿部記者は、提訴した日の自身の番組(阿部岳Tube)の2度目のライブで以下のように語っていた(既に削除)。

 「(裁判を)やりたいというのは、やっぱり差別と戦うことの、ささやかなその一部になりたいという気持ちがすごくありました。」

 「裁判をやってですね、労力やですね、費用がかかって、勝訴したとしても報われるかどうか、はっきり言って分かりません。…それでもやるのは、やっぱり、マイノリティの人々にいつも当事者としてですね、矢面に立たせている社会でいいのかということですね。」

 本件訴訟の持つ社会的意義を強調しており、社会正義の実現に寄与することを訴訟提起の理由としていた。そうであるなら、なぜ、和解をしたのか理解に苦しむ。そもそも、石井氏の発言はあまり上品ではない言葉の応酬の中で出たもので、阿部記者からの品性に欠けるような挑発的表現に応じたものであったと聞く。提訴の理由は社会正義の実現とは程遠い単なる口喧嘩で感情的になったからと思っている人間は少なくないと思う。

 ここからは勝手な想像であるが、品性に欠ける言葉の応酬あれば勝訴は難しいために最初から和解を考えていた、あるいは当サイトが過去に指摘した反訴提起されるリスクを考え和解したという状況があったのかもしれない(参照・阿部岳記者が提訴 自らの首に突き刺さる刃か)。

 2度目のライブの中で「特に石井氏は沖縄に関すること、中国に関すること、朝鮮半島に関することで執拗にヘイトスピーチなどをしていてですね…」「石井氏のツイートも、それからニュース女子もですね、言っていることは結局、沖縄も朝鮮半島も中国も全部まとめて差別するというそれの1点ですよね。」と述べている。

 この表現はヘイトスピーチ解消法の定義に該当するスピーチをしたということであるから、石井氏の名誉を傷つけているのは明らかで、反訴提起されるリスクを伴う。仮に反訴請求が一部でも認容されたら、ヘイトスピーチや差別と戦うことを標榜している阿部記者が他者の名誉を毀損したという拭い切れない汚点がついてしまう。

 そうしたリスクを考えて和解をした可能性は否定できない。社会正義の実現を求めて提訴しながら、反訴提起によって自らの不法行為を認定されるという最悪の結果を恐れたのかもしれない。

 実際、石井氏が夏頃にツイッターで反訴提起の可能性を示唆しているのは確認できている(現在は削除)。

■民事訴訟の和解の意味

中間中立で報道してもらえませんか?

 民事訴訟上の和解は「当事者が訴訟の係属中に互いに譲歩し、期日において訴訟を終了させる旨を合意すること」(基礎からわかる民事訴訟法 和田吉弘著 商事法務 p396)である。つまり、原告である阿部記者も譲歩しなければならないわけで、社会正義の実現を求めて提訴した者が譲歩を良しとすることに違和感を覚える。

 自らに義はあると信じるなら、とことん戦って勝訴判決を手にし、石井氏に司法の判断を突きつけて社会にその事実を示すべきではないのか。阿部記者にとっては、石井氏は差別をする許し難い人物ではないのか。そのような相手に対して譲歩して訴訟を終了させることに合意をするというのであれば、そもそも訴訟の目的は社会正義の実現などではなく、石井氏に対する意趣返しのようなものだったと言われても仕方がない。阿部記者も言論を生業としているのであれば、そのような行為はもちろん、そのように疑われる行為は厳に慎むべき。

 当サイトが阿部記者を批判するのは、そうした点である。政治主張があるなら、政治活動家としてその主張をすればいい。しかし、阿部記者はメディアという中立・公正を求められ、そう見られる立場を利用して自らの政治主張をしているように見える。今回の提訴も本来の目的は別にあり、社会正義の実現を隠れ蓑にして、司法を利用して目的を実現しようとしたように見える。

 そうした欺瞞とも言える態度を当サイトが批判していることを、阿部記者には分かっていただきたい。

"阿部岳記者が訴訟で和解 反訴に怯えた?"に1件のコメントがあります。

  1. 通りすがり より:

    >2 阿部氏が極めて質の低い記者であるという内容

    事実陳列罪というやつですかね?w
    言うなれば記者云々以前の問題だと思いますが。

    この手の常軌を逸した人間が掃いて捨てる程存在すること、そしてあろうことかこれらの言説が称賛されている限り、活動家界隈の主張はまともな国民には到底受け入れられないことでしょう。

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